腎生検の結果
先日実施した腎生検の結果が出たと、病院から連絡がありました。
腎生検の結果 診断
腎生検で採取した腎臓の組織検査の結果を聞く為に病院へ行きました。家族と一緒に来て欲しいと連絡があったので嫁さんと行きました。案内された所は診察室ではなく別の部屋。家族と一緒にと言うことで大体は察していましたが、やはり結果は思わしくないようです。
診断 IgA腎症
慢性糸球体腎炎のうち、糸球体メサンギウム細胞と基質の増殖性変化とメサンギウム領域へのIgAを主体とする沈着物とを認めるものをいう。
採取した腎臓の組織と顕微鏡所見
腎生検で得られた糸球体の数は19個でした。そのうち硬化糸球体は2個です。ほとんど全ての糸球体でメサンギウム細胞の増殖や基質の増加があります。特に6個の糸球体は活動性の指標となる癒着や半月隊も認められます。蛍光抗体法はIgAと言う蛋白質が陽性である為、IgA腎症と診断されました。 尿蛋白量は2.3~3.3g/日と多い。すでに腎機能低下が見られる（クレアチニンクリアランス53ml/min）。今回の腎生検組織結果も併せて判断すると、IgA腎症の予後不良群になるらしい。予後不良群てええことないってことだよねorz
IgA腎症とは
慢性腎炎の中でもIgA腎症は、もっとも頻度が高い腎炎だそうです。この病気の発症の原因は、まだまだ不明な点がありますが、免疫反応の異常が関与してると考えられています。IgA腎症の従来腎機能予後は良好だと考えられていました。しかし最近の調査の結果を見てみると、何も治療をせずに放置すれば20年後には約40%の方が末期腎不全になり透析をすることになるそうです。私の場合、IgA腎症の予後不良群なので、その可能性が高いと言われました。IgA腎症は自覚症状がほとんどないので放置されるそうです。実際、私も病院へ行って見てもらっても、「様子を見ましょう」と言われるばかりで放置してたみたいなものです。このまま何もしなければ、すぐに末期腎不全になってしまいます。その末期腎不全への進行を阻止するには、できるだけ早く治療を開始する必要があります。この治療方針は腎生検の結果と尿蛋白量・腎機能を考慮しながら、その都度治療方法や投薬していくことが重要になってきます。
これからの治療方針
抗血小板薬・抗凝固薬（ペルサンチン・ペルサンチンL・コメリアン） アンジオテンシン変換酵素阻害薬・アンジオテンシン受容体拮抗薬 ステロイドや免疫抑制薬（プレドニン・ソルメドロール）を使用する予定
扁桃腺摘出術（IgAを産生してる扁桃腺を取り除く）
治療による副作用
抗血小板薬の副作用は、頭痛・出血傾向・動機・吐き気・過敏症など アンジオテンシン変換酵素阻害薬の副作用は、咳嗽（咳、せきこむ）・血管浮腫・頭痛・白血球減少など ステロイドの副作用は、免疫力低下・消化管出血・不眠・骨粗しょう症・血糖上昇など
再腎生検の必要性
尿蛋白や腎機能の回復がみられたら、1年後を目処に再腎生検をする予定
食事療法
塩分制限 7g/日 蛋白制限は軽度
日常生活における注意
通常の日常生活可能 就労制限は設けない 健康を維持する程度の軽い運動は可能です。激しいスポーツは禁止されました。
IgA腎症の治療をする為に、半月後入院することが決まりました。
次回はIgA腎症-入院（扁桃腺摘出術）です。
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